「流用する」と「転用する」は、ほとんど意味が変わらないと思うかもしれませんが、実は違います。
流用するは「本来と違う目的で使うこと」です。
転用するは「目的があり本来の意味と違う形で使うこと」です。
この記事では、「流用する」と「転用する」の意味をわかりやすく例文を使って解説しています。
この記事でわかること
・「流用する」の意味
・「転用する」の意味
・「流用する」の類義語
【流用する】と【転用する】の意味と違いは?

資金を「流用する」とはどういった意味なのでしょう?
流用すると転用するの意味の違いについて見ていきましょう。
流用するとはどんな意味?
流用するという言葉は「流れるように用いる」という意味で、「別の目的で使う」「使いまわしをする」という意味になります。
つまり「資金を流用する」という事は「他の目的に資金を使う」という意味になります。
流用の例文を1つ紹介しておきます。


うん。わかったー!
しかしこうへい君は「欲しいプラモ」が298円で売られているのを目にします。

プラモが欲しい・・・ホシイッ!かっちゃえ!
こうへい君は人参代にもらった300円を流用しました。
もちろん後かられいあママに怒られました。
このように本来に目的以外の使う事を「流用する」の意味になります。
本来の目的と違う使い方をする事
転用するとはどんな意味?
転用するの場合も同じような意味になります。
「用意してある物を本来の目的と違う目的で使用する事」です。
しかし転用するの意味は「目的があり違った形で使う」意味になります。
悪意等がない点が「流用」と大きく違います。
例えば夫婦2人でマイホーム購入に2000万貯めていたのを子供の大学入学費用に充てる場合、転用という使い方になります。
故意的に、もしくは計画的に流用する場合は「流用」ではなく「転用」という使い方になります。
会社で飲み会があった際の費用を「接待費」で計上する事は悪い事なので「流用」という使い方をします。
(あくまでも例で、会社によってはOKもあります。)
【流用する】と【転用する】の意味の違いとは?

先ほども説明した通り流用は「本来の目的以外で使う」事でした。
しかし「転用」の場合も「本来の目的以外で使う」事になります。
同じ意味じゃないかと思われる方も多いでしょう。
「転用する」の場合は「わかっていて他の目的に使う」という意味になり、不正などの場合はほぼ「流用」が用いられます。
「今月のガソリン代3000円のうち1000円を本の購入代に転用した」という使い方をします。
イメージとして「流用する」は悪いイメージがあるのに対して「転用する」というと計画的にされたイメージですね。
流用するの類義語には横領がある!

先ほど「流用する」という言葉自体にいいイメージがないと解説しましたが、類義語にはどんなものがあるのでしょう?
「流用する」の類義語には「横領」「ネコババ」「着服」「横取り」などがあります。
横領自体が犯罪的な行為になりますよね。
「流用する」の類義語に「横領」がf組まれていること自体で悪い言葉だとわかってもらえると思います。
流用、横領、横取りなど、どの言葉もいいイメージを持たない言葉です。
転用するの類義語や言い換え方は?
一方の「転用する」という言葉の類義語には「流用」とは違ういいイメージを持った言葉ばかりです。
「転用する」の類義語には「代わりに使う」「代替えする」「代用品を使う」という言葉が並びます。
類義語で考えても、イメージ的に「転用する」という言葉の方がきれいに聞こえるといってもいいでしょう。
転用するという言葉が使いにくい場合は言い換え方として「代わりに使う」とすればいいでしょう。
「流用する」の意味とは?「転用する」との違いについて【まとめ】
ここまで「流用する」という言葉について解説してきました。
「流用すると「転用する」の2つの言葉の意味はほとんど変わりません。
しかし「使う場合」が違うと考えておくといいでしょう。
それではここまでをまとめてみましょう。
- 「流用する」はもともと使い道が決まっているものを他の事に使う
- 「流用する」の言葉は主に犯罪などに使われる場合が多い
- 「転用する」は物やお金を何かの代わりとして使う場合に用いる
- 「流用する」と「転用する」は意味は同じ
- 「流用する」と「転用する」は使う場面が違う
- 「流用する」は悪い意味、「転用する」はいい意味
このように流用と転用の違いには使う場面が違うという点があります。
流用するは「犯罪的な使い方」
転用するは「計画的な使い方」
と考えておくといいでしょう。